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メロディックHRを中心としたレビューページです。 |
※レビューコンテンツについて
作品自体を補足として
サウンド傾向を
ウェット度 エッジ度 ポップ度 に分けて
それぞれ5段階で表現しています。
ウェット度(WET)
★が多い=哀愁がある
★が少ない=明るく溌剌
エッジ度(EDGE)
★が多いほどエッジ感あり
★が少ないほどエッジ感薄い
ポップ度(POP)
★が多い=ポップでコマーシャル
★が少ない=ハードな印象
各作品の収録曲中のお気に入りの曲目は 曲名の色を変えています。
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ROOSTER / ROOSTER |
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Joyride
Come Get Some
Standing In Line
Staring At The Sun
To Die For
You're So Right For Me
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Platinum Blind Deep And Meaningless
On The Road
She Don't Make Me Feel Angels Calling
Drag The Sunrise Down |
BMG JAPAN BVCP-27089 日本盤 2005 |
UK期待の新人バンドROOSTERのデビュー作品。
B!誌なんかでも紹介されていたし、どんな感じの音かなあと期待していた一枚。
サウンド的にはヴォーカルメインで、ブルーズテイストのスパイス
をきかせたギターオリエンテッドなロックといったところでしょうか。
ヴォーカルの雰囲気やバラード系ナンバーでの哀愁の発散の具合、作品全体に漂う
雰囲気といったあたりからベースとしてはTHUNDER、 テイストはTHE CALLINGといった感じかなと。
それと、 バッキングのギターのカッティングの使い方や
HRっぽいリフというのは存在しないのでやはりロックという範疇で括られるバンドでしょうね。
今のところ彼らの奏でるメロディが生かされるのがどうしてもバラード系ナンバーに
なってしまうのですがその中でも"Staring At The Sun"〜"To Die For" の
中盤のバラード曲はそのハイライトでどちらも良い曲で
シンプルでわかりやすいメロディをストレートに表現しているあたりは清々しくもありますね。
ただし、前述のようにバラード系ナンバーの出来がかなり良いので
逆にノリの良い曲でのポイントである フックが少し甘めに感じてしまうのが惜しいところ。
もう少しキャッチーさがあれば 言うことなしなんだけどなあ。
とはいえ、"Standing In Line","On The Road"や あたりのノリが良いながらも
哀愁も発散するという楽曲もありますからこのあたりを発展させてくれれば・・・。
確かにこのバンドはロックとハードロックの架け橋的な役割を担えるバンドになるのではと
かなり期待してます。サウンド的にも貴重ですし、しかも若くてルックスもよさげとくれば
期待するなというのが無理な話(笑)
WET ★★★★ EDGE ★★ POP ★★★★ |
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HARD TO BE A ROCK'NROLLER / WIGWAM |
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In My Dreams
667
The Best Song In The -World
Crazy Things
Bless The Night
The Drop
No More Living On Lies
Out Of Time |
Mine All Mine
Tell Me Where To Go
Car-Lyle
Erection
I Turn To You [Melanie C-cover]
A Long Way
Hard To Be A Rock'n Roller |
Voices Of Wonder - VOW 094CD 輸入盤 2005 |
Dream Police, Artch, Sha-Boom, Ole Evenrude, Alienといったバンドで活動してきた
ノルウェーのベテランメンバーが結成したバンドの作品。
このアルバムは2004年発売のオリジナルの1stにシングル曲であるオープニングの
"In My Dreams"と エンディングの "Hard To Be A Rock'n Roller"を加えて
2度目の 再リリースがされたもの。
オフィシャルサイトにはグラム・ロックという言葉がちらほらと出てきますが
そういう雰囲気はバンドメンバーのある意味計算ともとれる(笑)出で立ちからは
感じられるもののサウンドの方はアメリカンHRなアリーナロックを展開しています。
もちろんアリーナロックですから追加収録の2曲を筆頭にサビメロ大合唱!といった
ノリの良い楽曲が その中心で今時珍しくなったこのようなタイプのサウンドは逆に新鮮ですね。
その中に"Drop","Erection"といったギターメインのインスト曲を中盤と後半に配置したり、
ライブ風のSEを入れたりと作風を生かすように 作品全体としてライブ感があるのも
良いですね。
ただ、 少しバラード曲が弱いかなあ、少し雰囲気がおとなしめなこともあるので。
ここまでいくならもう少し大仰な感じでも良かったかも。
○○っぽい××風などの形容詞がいろいろとつきそうな楽曲があったりするのは
ご愛敬とも思えるぐらい一度聴いたら忘れられないぐらいインパクトのある楽曲も多く、
それらから発散される ロック本来の持つ楽しさという雰囲気は特筆すべきものでこの作品を
魅力のあるものにしているのは間違いないところ。
しかも、 ここまでベテランが頑張ってくれると聴いている方も楽しくなるのは当然かな(笑)。
WET ★ EDGE ★★ POP ★★★★★ |
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FOREVER ENDEAVER / NOVAK |
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Nowhere
To Run
How Does It Feel
Save Me
Forever Endeaver
Another Woman
By Your Side
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Ectreme
Fakeover
Follow Your Heart
Carry On
Don't You Remind Me
Back To The Free World
Gates Of Defeat |
MTM MUSIC 0681-125輸入盤 2005 |
プログレッシブロックバンドMIND'S EYEのヴォーカリストANDREAS NOVAKのソロ作品。
ソングライティングのパートナーとしてMIND'S EYESのドラマーでもあるDANIELがバックアップ
しています。
80年代のロックに影響を受けたという彼のソロアルバムということでサウンドの方向性は
MIND'S EYESと同じで透明感のあるものですが、かなりポップ性を全面に出した楽曲が多い
作品となっています。
ANDREASのヴォーカル自体がJHON WAITE っぽい雰囲気でそれほど歌い上げるというもの
ではないですし、アレンジもどちらかというとキーボードが中心でギターリフが目立たないからかハードロック色が薄くて80年代ポップロックという感じでしょうか。
作品を聴く前はもっとアメリカンHRっぽいのかと想像していましたが透明感のある北欧テイストと
メロディラインが醸し出す適度な哀愁感が程よくブレンドされた楽曲が特徴です。
"Nowhere To Run"や"Forever Endeaver"あたりのメロディ展開なんかから
最初聴いたときの印象はMIKE &THE MECHANICSっぽいなあと思ってしまったんだけど・・・
バラードナンバーで女性ヴォーカルとのデュエット曲があるのですが
ストリングス系の大仰なアレンジがはまっていてお気に入りです。
WET ★★★ EDGE ★ POP ★★★★★
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SENSATIONAL / MYSTERELL |
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Don't
Ever Stop
I Belong With You
Why
When You Love
Bring The House Down
There Was You |
Remember Me
Help Me Find A Way
Sling Shot
Take Me The River
The Challenge(Inst) |
FRONTIERS RECORDS FR CD
221輸入盤 2004 |
デンマークのPANGEA のフロントマンTORBEN LYSHOLMのソロプロジェクト作品。
バックの演奏も彼自身がほとんど担当していますが
"Bring The House Down"と"Help Me Find
A Way"がジャズシンガーとの共作になっています。
PANGEAの頃の作風と比べるとキーボードが目立つこともあってキラキラ系な印象ながらも
かなりバラエティに富んだものといえると思います。
ただ、アップテンポで爽快なナンバー"I Belong With You"や"Take
Me The River"などは、
PANGEAの延長ともいえる楽曲ですし、どの楽曲にあってもしっかりとギターソロは
主張していたりとPANGEA時代の雰囲気も少し残しながらもさらにメロディ重視を押し進めた
という感じでしょうか。
特にメロウでジャジーな雰囲気もあるバラードナンバー"There Was You"では
彼のヴォーカリストとしての魅力も感じることができますし、
楽曲としてはこの作品の中では異質なんでしょうけどかなり良いメロディで印象に残ります。
前述のようにバラエティに富んだ内容ですがTORBENのヴォーカリスト&コンポーザーとしての
ポテンシャルを十分に感じることができる作品に仕上がっていると思います。
ラストの曲は幻想的なインストナンバーでゆったりとした雰囲気のあるプレイが聴けます。
WET ★★★ EDGE ★★ POP ★★★★ |
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WORLD PLAY / SOUL SIRKUS |
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Highest
Ground
New Position
Another World
Soul Goes On
Peephole
Periled Divide |
Praise
My Sanctuary
Friends 2 Lovers
Coming Home
Close The Door |
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Neal Schon,Jeff Scott Soto,Marco Mendoza,Virgil
Donatiといったそうそうたるメンツによる
年末発売ですが今年話題のプロジェクトデビュー作。
ちなみにアルバムではDean Castronovoが担当していましたがVirgilにメンバーチェンジしてます。
Jeffの最新ソロアルバムでのNealの楽曲提供もあり、そのあたりからの発展でしょうか。
サウンド的にはHARDLINEをさらにへヴィにしてグルーブ感を押し出すようなものになっていて
特に前半はかなりへヴィな雰囲気が残ります。
ただ、作品後半では少し音空間のある楽曲が並ぶこともあってか
HARDLINEっぽいものも感じられます。
音圧のあるサウンドからバラードまで柔軟に対応出来るJeffのヴォーカルの存在感も十分ですし、
Nealも思う存分引きまくっている感もありますね。
それにバンドとしてのノリのようなものを凄く感じさせてくれるものになっていて、
いい意味で強引に聴かせてしまう感があるあたりはさすがです。
作品としては凄く突出した楽曲があるかといえばそうではないと思うのですが
前述の雰囲気からもライブ映えしそうな楽曲が揃っていることは間違いないですね。
この初夏にはTHE GODSへの出演を皮切りにヨーロッパツアーも決定していますし
かなり本気モードですねこれは(笑)。
サウンドの違いからかJourney的なバラードナンバーである"Coming Home"が目立ちますね。
それにしてもこの曲はハマリ過ぎでSteve Perryが歌ってるんじゃないよね?ぐらい(苦笑)。
WET ★★ EDGE ★★★★ POP ★★ |
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FUTURE MIRACLES / THE LADDER |
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Like
Lovers Do
Closer to Your Heart
Do you Love Me Enough
Dangerous
Baby Blue |
All I ever Wanted
Time For Changes
The Angels Cried
Say It Like It Is
When Tomorrow Comes
Too Bad |
AVALON MICP-10470
国内盤 2004 |
STEVE OVERLAND(FM) に ,PETE JUPP(FM)にVINNY
BURNSなどブリティッシュ系メロディックロックの雄が勢ぞろいした感のあるプロジェクト作品。プロデュースはSTEVE
MORRIS(HEARTLAND)。
作品自体は過去に書き溜めていて日の目を見なかったものを新たに録音して発表しました的
ではあるのですが、楽曲自体が結構粒揃いであること、また STEVE OVERLANDの歌唱の良さなどとあいまって魅力的な作品に仕上がっています。
過去の楽曲ということでもちろんFMっぽいサウンドやメロディが作品の中心になっていますが、
少しポップな感じの楽曲が多いのも特徴でしょうか。
本格的にシーンに復帰したSTEVEのヴォーカル作品として素直に楽しめる内容ですね。
"When Tomorrow Comes" あたりの渋めでしかもポップさを合わせもったような楽曲での
ハマリ具合はさすがです。
WET ★★★★ EDGE ★★ POP ★★★★ |
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IMSOMNIA / HUMAN TEMPLE
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I'm
Sorry
Goin' All The Way
Dreamchild
Out Of Love
Desert Rain
Animal |
Walk
Between The Shadows
Judas My Brother
On A Night Like This
Till The Day I Die
Forever |
MTM MUSIC 0681-104
輸入盤 2004 |
フィンランドでソロアーティストとしての活動実績もあるJanne Hurmeが中心となって出きたバンドのデビュー作品。デモ盤としてこの作品の原型にあたるものは制作されていたようですがやっと作品としてリリースできたというところでしょうか?
結構,低音が強調されたプロダクションになっているので透明感という面では希薄ですが
北欧のバンドらしい独特のメロディラインを中心としていながらもエッジ感をともなったオーソドックスなHRといった感じですね。
疾走感のある曲や重厚感のあるパワーバラード系、ピアノをバックにしたアコースティックなアプローチ、さらには"Judas
My Brother"でのインストが強調された展開のある楽曲などバラエティに富んだ内容になっています。
ヴォーカルのJanneもキャリアがあることもあってそれらの楽曲を堂々とした歌いっぷりでストレートに歌いあげるという感じで、それほどハイトーンというわけではありませんが
透明感を感じさせる声ですのでこの作品で聴ける北欧メロディにはフィットしていると思います。
どの楽曲をとってもブリッジ〜サビメロへの展開において印象的な北欧メロディが多く、
特に"I'm Sorry","Goin' All The Way","Walk
Between The Shadows"など
疾走感のある楽曲でも十分に感じることができるところはポイントでしょうね。
ちなみに国内盤は収録曲順が違うのですが全体の流れからして個人的には
輸入盤の方がいいと思います。国内盤を聴いたときの印象とはかなり違って聴こえましたしね。
WET ★★★ EDGE ★★★★ POP ★★★ |
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SECOND HEAT / SECOND HEAT |
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Anything
But Love
Naked Flame
Never Surrender
Breath Of Gold
Chained
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Deep
Blue Sky
Someday
After You're Gone
Eyes Of Fire
What I Am I Gonna Do
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AOR HEAVEN 00010 輸入盤 2004 |
ALYSON AVENUE(AA)のメンバーを中心としたプロジェクトのデビュー作品。
ソングライティングの中心はALYSON AVENUEのキーボード担当でもあるNICLASになっています。
サウンド的にはAAをさらにエッジ感を強めてパワフルさを強調したい
という彼の考えをそのまま反映させたものになっていますね。
とはいえAAの2作目と比較しても凄くハードかというとそうでもないような感じです。
もちろんギターサウンドがその中心なのですがキーボードもそれなりに存在感があるからかなあと。
特に"Someday ","What I Am I Gonna Do"あたりはAAの作品に入っていても
良いぐらいのサビのポップさをも感じる楽曲ですし。
まあ、確かにヴォーカルが男性なのでサウンド的にはAAの延長線上にあるとはいえ、
聴き手の受ける印象も結構変わるなあというのは正直なところですね。 全体としてミドルテンポの楽曲が中心なのでせっかくなので"Never
Surrender"などの疾走感のある楽曲がもう少しあっても
よかったかなあという気はしますがどの曲にも適度なフックがあり、
良質のメロディックハードロック作品に仕上がっているのはさすがです。
ヴォーカルもそれほど癖がなくどちらかというと中音域を中心に歌っていることもあり
メロディラインを忠実に表現しています。それと印象に残るのはPatrikのギタープレイですね。
彼はAAでもメロディックでフックのあるギタープレイを展開していますが今作品でも同様に
オーソドックスながらリフワークやソロなどなかなか良いプレイを聴かせてくれています。
WET ★ EDGE ★★★★ POP ★★★ |
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